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少なくとも、HR30に関してはとうの昔に製造廃止になっているプラズマスパークのイグナイタ。
昔、これの故障が原因でエンジンが突然止まり、交換したことがあるが、同じことが再び起きたら今度はどうしようもない。
作動未確認の中古品を1台確保してはあるが、どうせならイマドキのイグナイタへコイルごと入れ替え、性能面でもアップデートしてみようかと思い立った。

イグナイタユニットの入手


FC3S(マツダRX-7)のイグナイタユニット、コイル付き。
ジャンク屋で税込み1,050円なり。 写真は、買ってきて裏蓋を開けてみたところ。
エレクトロタップで何か信号を取っていたような跡があり、ちゃんと作動するのか不安。
2つのコイルが一体になって付いている左のものがリーディング側用、独立した2つのコイルが付く右のものはトレーリング側用のユニットらしいのだが、ロータリーのことは良く分からない。

単体作動チェック

コイル単体での抵抗値を確認したあと、コイル込みでのイグナイタ作動チェック。
チェック方法は、運良くネットで探し当てたので、その通りにやってみる。


L (リーディング)側チェック方法:
イグナイタ本体とプラグのアースをグラウンドへ落とし、茶色の+Bラインに12Vを掛けておいて、ピンク色のIGt-Lラインへ+3V(エンジンECUからのIG信号に相当)を印加した時プラグに火が飛べば正常。

なおリーディング用の本来の2本コイルではプラグが2本必要となり、面倒だったので、写真にあるようにコイルのみトレーリング用に入れ替えてチェックをした。
スパークは飛ぶのだが、どうも勢いが弱そう。 元々そんなものなのか故障なのかは分からない。


T (トレーリング)側チェック方法:
T1とT2があり、白色のIGsラインへの+3V入力がある時にはT2、無い時にはT1のプラグがそれぞれスパークする仕組み。 つまりIGsはT1とT2の切り替え信号。
(1) T1側チェック方法
イグナイタ本体とプラグのアースをグラウンドへ落とし、茶色の+Bラインに12Vを掛けておいて、ピンク色のIGt-Tラインへ+3V(エンジンECUからのIG信号に相当)を印加した時T1側プラグに火が飛べば正常。
(2) T2側チェック方法
上記(1)と同じだが、IGt-Tと同時にIGsラインへも+3Vを印加し、T2側プラグに火が飛べば正常。

結果はT1、T2共に正常。
どちらも、L側のそれとは違い、放電中の短い間にも火花が細かくモジュレートしていて、L側のそれと比較して力強い。
余談だがこのユニット、タコメータ用信号出力(黄色)、それにエンジンECUへの戻り信号出力(グレー、点火系の作動をモニターするため)も備わっている。 タコメータ信号用はそのままHR30にも使えそうな気がしたが、今回使わないIGsラインへの入力の有無による影響がないかが不明なこともあり、使わないことにした。

総合的に判断して、スパークのより強そうなT側イグナイタ、その中でもIGs入力の不要なT1側の回路を使ってみることにした。

結線

結線は以下の通り。
なおイグナイタケースへはアース線を追加し、既設のアーシングラインへも接続した。
プラズマスパークユニットに接続されていた車両側コネクタ FC3S T1側イグナイタユニット
SDIリレーからのIG電源出力 (赤/白) +Bライン (茶色)
EGI ECUからの点火信号出力 (黒/青) IGt-Tライン (ピンク)
GND(黒) イグナイタケース
タコメータ信号入力(青) コイルマイナス端子 (レジスタを介して)

HR30実車作動チェック

単体作動OKとなれば、次は実車で。


HR30のプラグコードを繋ぐには、FC3Sコイルの端子部高さと外径が大きすぎる。
ディスビキャップの端子寸法を参考にしながら、金ノコとグラインダーで加工。


タコメータ用信号は、コイルのマイナス端子から線を分岐させ、R30ノーマル点火車用のレジスター(抵抗実測値2.4kオーム)を入れた。

試運転

いよいよ緊張の試運転。


ノーマルのイグナイタから4極コネクタを抜き、そこへ暫定で作った配線4本を差し込んで、FC3Sイグナイタユニットを接続する。
まずはフュエルポンプリレーを抜き、クランキングだけして正常にスパークすることをタイミングライトで確認した後、リレーを入れてエンジンを始動。
何の問題もなくエンジン始動。 暖気後、スロットルを開けた時の吹け上がりも正常そのもの。

取付検討

純正イグナイタユニットの脇にはエアコンホースが通っているため、大き目のT側イグナイタユニットを入れると干渉しそう。


そこで、ケースだけはより小さいL側用を使うことにする。 上の写真2枚に写っている右側のものがL側用ユニット。
配線の取り回しとグロメット位置を除けば、中身の取付寸法は共通なので、中身ごと入れ替えることにした。


入れ替え完了の図。 L側ユニットのケースに収まったT側ユニットの中身に、同じくT側用コイル。


純正イグナイタユニット(右)と比較してみる。
これなら、取付も裏蓋への簡単な加工だけですんなり行けそうだ。



ということで、裏蓋に追加部材を溶接して、車体との取付穴を設けた。
更にコネクタを取り付けるためのブラケットも立てて、完成。
コネクタはノーマルと同じものを使ったので、車体側ハーネスの加工は不要、コネクタを差し込むだけ。
タコメータ用レジスタは、裏蓋から出ていた元々のコネクタブラケットにタイラップで固定。


今まで付いていた、ノーマルのプラズマスパークユニット。
これを取り外し・・・


FC3Sイグナイタユニットへ入れ替える。

走ってみた感想

低速域では元の純正プラズマ仕様と比べてあまり変わった感じはしないが、4000rpmあたりから上の領域での吹けが随分軽くなった。 高回転域にあったアクセルの引っ掛かり感のようなものがなくなり、なかなかイイ感じ。
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