Top > 修理 & レストレーション > デフマウントブッシュ交換 & ちょっと強化、その他アクシデント
おそらくこれまでの19年間、一度も交換を受けていないであろう、デフメンバーのブッシュ。
デフを乗せかえるこの機会に、交換することにする。
しかし、作業開始早々、思わぬトラブルに。


サビで溶け合いつつあったスタッドボルトとナット。
CRC5-56を吹いて待ったところでなかなか固着は取れず、スピンナーハンドルにフロアジャッキのハンドルを足して延長し、渾身の力を込めて左へ回した途端、バキッという音と共に、この有様・・・。
固着したボルト類を緩めるには、ジワッと静的に力を掛けるよりも、衝撃力に頼ったほうが効果的なのは、このあと考えてすぐわかったので、右側スタッドは、エアインパクトを使って、難なく終了。
最初からそうすれば良かった。


左側スタッドは、ネジ山部がそっくり折れて無くなってしまった。
このスタッド、車体に溶接されたブラケットから生えていて、簡単には交換できそうにない。
困った。
色々考えた挙句、ネジを新たに切り足し、別のボルトを継ぎ足して、元の長さまで延長してみることにした。


M12ナットの外周を、まずはデフメンバーブッシュが通るように削り細くして、そこへボルトをねじ込み、外周溶接。
それを、車体のスタッドへねじ込んで、外周溶接。
写真奥に光って見えるのは、アルミホイル。 タンク配管などゴム部品に、万が一にでも溶接のスパッタが掛からないように。
M12のピッチ1.25というボルトは、ホームセンターにはなかなか置いていない。数少ない貴重な手持ちを食い潰しての原状回復。
とにかく、何とか直せて良かった。


やっと本来の目的の作業を開始。
車両に付いていたブッシュ のゴム部は、繋がっているのか切れているのかも良く判らない状態。
プレスで、ゴム周囲の金属部を壊しながら抜き取った。


さて、新品のブッシュ。
そのまま付けるのも面白くないので、ちょっとだけ強化加工をしてみる。
ショック用のバンプラバー(R30純正)が余っていたので、それを輪切りにし、ブッシュ下部の溝へ押し込む。
これで、ブッシュの水平方向の動きを抑制する。


続いて上下方向のたわみ抑制。
まず、ブッシュ上部に出っ張っている金属カラーをほぼ全て切り落とし、そこへやはりバンプラバーを輪切りにしたものをはめ込む。


仕上げはこれ。
写真で手に持っている左側のものは、ノーマルのテンションロッドブッシュの前後に入れる、お椀形状のワッシャ。 そのお椀形状の深さが、デフメンバーブッシュ用のそれ(右側)より、若干浅い。


ワッシャの外径はやや小さ目になるが、このワッシャを使えば、ブッシュのカラー長さ短縮と、輪切りバンプラバー装着との合わせ技で、ブッシュの上下の動きが抑制される、という仕掛け。
・・・ ブッシュの上下方向のストロークを減らしたが、これには問題があることが判明。
クラッチミートやアクセルのオンオフで、デフが上下に動くと、ブッシュが皿にぶつかり、ドン、という音が出る。
音だけならいいが、そのままでは車体にも負担が掛かるのは明らか。
やっぱり、元のストローク量は削らず、ブッシュに素直にエネルギーを吸収させるようにすべきだ。
勿体ないが、勉強代だと思ってブッシュを再び買い直し、ここを修正することにした。


プレスでブッシュをメンバーへ圧入。 その後、上部には、若干の強化を期待して、バンプラバーを切り出したものを入れる。 バンプラバーは、ナットを締め込んだ際に軽く潰れるようにした。


車体に組み付けると、こんな具合。


主に水平方向、そして下方向への動きも抑制するために、やはりバンプラバーを切ったものを入れる。
これもやはり、ナット締め込みによって軽く潰れる厚さ。
ブッシュ自体のストロークは、元の量を確保。


ブッシュ下に付くワッシャは、テンションロッド用ではなく、深さのある元のものへ戻した。

これで、上下方向共に、ブッシュのストロークはそのままに、ちょっとだけ強化。
最初から良く考えてこうしておけば良かった。
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