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排ガスが異常に臭いのは、いつのまにか壊れていたO2センサーのせいだった。

R30の空燃比フィードバック制御では、基本的に以下の(1)・(2)を繰り返すことになっている。
(1) 排ガスが濃い時、O2センサーは電圧を発生し、これを受けてECUは燃料噴射量を減らすようインジェクタ通電時間を減らす。 この時、ECUのLEDは消灯。
(2) 排ガスが薄い時、O2センサーからの電圧発生は僅かとなり、ECUは、インジェクタ通電時間を増やす。 この時、LEDは点灯。

つまり、LEDの点滅をチェックすることにより、空燃比制御が正しく行なわれているかを知ることが出来るという仕組み。

実際のチェック方法は、R30整備要領書を見ると、
「完全暖機後、2000rpmにおいてエンジンECUのLEDが10秒間に5回以上点滅すること」
とある。 これは、まあ何とかギリギリでクリアする。

しかし、私のR30では、アイドル回転になるとLEDは殆ど点滅せず、基本的に点灯しっ放しになっていることが分かった。
つまり、O2センサーからの信号を受けていないため、「排ガスが薄い」との判断がなされ、燃料噴射量が増量されるモードに入りっ放しということ。
試しに、数秒間高回転を保ち、O2センサー温度を高めた後にアイドル回転まで落としてみると、2〜3回ほどは点滅するが、その後はやっぱり常時点灯に戻ってしまう。
おそらく、センサー内部の何かが劣化し、最低作動温度が上がってしまい、アイドリング程度の低い排ガス温度では作動しなくなってしまっているのだろうと思われる。

そこで、このO2センサーを交換してみることにした。


以前、車検でCOが異常に高いと指摘され、慌てて数回転開きそのままのエアフロのスクリュー。
開き回数を確認したのち、試しに少しずつ絞ってみるが、LEDの点滅には何も変化なし。

HCR32用O2センサーへ交換


O2センサーは、新品は27,000円ほどする高価なシロモノ。
そこで、HCR32タイプM用の中古品を入手した。
これは、ヒーターが内蔵されたイマドキのタイプ。ヒーターは、エンジン始動からセンサーの信号出力開始までの所要時間を短縮し、環境汚染を抑制するためのものという。
アイドル時の作動安定性にも貢献すると思われるこのヒーターは、そのまま活かしてみることにした。


まずは現車に付いているO2センサーを外すのだが、HR30ターボ車のそれは、人間のアクセスを拒むかのような場所に付いている。 コンビレンチやスパナを振り回すスペースはない。
ソケットレンチは、インマニが邪魔して入れることは不可能。
仕方ないので、工具を自作して取り外した。


HCR32用O2センサーのコネクタを外す。
白線がセンサー出力。 端子が金メッキされているので、すぐ分かる。
赤と黒はそれぞれ、ヒーター回路のプラスとマイナス。
HR30用O2センサーと比べると、本体の形状はほぼ同じで、都合の良いことに、HCR用のほうがワイヤがやや長く出ている。


HCR32用センサーを取り付け、仮の配線を引きヒーターに通電させてみて、LED (赤矢印で示したところ) の点滅モードを見てみる。
バッテリーから直接電源を取り、エンジン始動。
すると、ものの1〜2分程度でLEDの点滅が始まった。 完全暖機の後も、1〜2秒毎にLEDは絶え間なく点滅している。
2000rpmまでエンジン回転を上げると、点滅は一層早くなり、10秒間で12〜15回程度点滅する。
アイドルまで回転を下げても、回数は少なくなるものの、LEDは点滅を続けている。
おそらく、これが本来の状態だったんだろうな、と思う。

さて、そうとなったら、ヒーターの電源をどこから取るかを考えなくてはならない。
配線図を見ながら色々考えた結果、IG ONで常時通電するエアレギュレータのヒーター回路(青白線)を分岐させ、それで追加リレーを駆動させてヒーターへ通電させることにした。
電源は、バッテリーから直接引いた+12V線が既にあったので、そこから分岐させて引く。


ワイヤハーネスを製作。
黒い1極コネクタは、常時+12Vのバッテリー入力、その隣りの白い1極コネクタは、エアレギュレータから分岐したコントロール信号入力、白い2極コネクタはヒーターへの電源供給およびアース。
純正ハーネスに溶け込む外観に仕上がった、と自分では思っている。


O2センサー出力線は、金メッキのオス端子に合わせて、メス側にもたまたま持っていた金メッキのものを使った。
リレーは、左フロントストラットタワー後方に元々明いていた穴にボルト止め。




そうなると、運転席からでもLED点滅が確認できるようにしたい。
プラスチックトリムには元々小さな穴が開いていて、真正面からならLEDを覗けるようになっている。
ここの穴を拡大して、ゴムのグロメットを入れ、そこに、透明アクリル棒材を切り出したものを入れて、レンズとした。
これでバッチリ見える。


O2センサー取付位置移動

HCR32を始め、ヒーター付きのO2センサーが付く車両では、高温・高圧の排ガスに曝されるタービン直前に取り付ける必要性はない。
センサーの持ちも心配。
そこで、これをHCR32と同じように、タービンアウトレット側へ移動。
これは同時に、VG30DET純正タービンへの交換を視野に入れた前準備でもある。 VG30DETタービン本体には、O2センサー取付部は無い。


位置を決めたら、25mmのホールソーで穴を開け、O2センサーアダプタ(R32純正)を溶接。


ノーマルタービンに空いた穴を塞ぐために使ったのは、トヨタ車用のエンジンオイルドレンプラグ。
ねじサイズがM18x1.5とピッタリ。 径の大きすぎるフランジ部をグラインダで削って、ねじ込んだ。



せっかくなので、組み付ける前にタービンの状態もチェック。
シャフトの回転は、ヘタなボールベアリングタービンの中古品よりもずっとスムーズで、一安心。
1995年に交換してから2万キロ程度しか走っていないので、当然と言えば当然か。


O2センサーを装着して、完成。
コネクタは、折を見て、元々のHCR32仕様に戻す予定。
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