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1994年に一度OHしたことのあるリアのブレーキキャリパー
OHと言っても、ピストンロッドのOリングが交換できず、結局ピストンシールだけを交換しただけだった。
当時、ピストンロッドを止めている奥のスナップリングを外せる長めのプライヤーを持ち合わせていなかったため、諦めた記憶が蘇ってきた。
ピストン内部に組み込んである、ブレーキペダル開放時用の戻り機構も、OHせずそのままの状態だった。
そこで、これらをまとめて全部一新すべく、とりかかる。


9年ぶりに開けたリアキャリパー。
ロッド周囲のスプリングやカバーなど、今回初めてバラした部品は、このあと一晩灯油に漬け込んだのだが、フルードやグリスが変質したと思われるベトベトした汚れが溶けずに残っていた。




右側のキャリパー内部に、予期せぬ破損を発見。
パーキングブレーキ操作時にピストンを押すためのロッドを動かすカムが入る穴があるのだが、その内部にあるベアリングのころがり軸が一本、折れてしまっている。
なぜこんなことに・・・。
このベアリング、単体では部販から出ないみたい。


折れた軸だけを取り去って回転させてみたら、幸い動きに渋さはないので、まあグリスを塗ってこのまま組めば良い・・・と言うより、そうするしかないので、そうした。


さて、リアキャリパーの組み立ては、ここが難所だった。
(以下の説明では、実際にモノを見ながらでないと、イメージしにくいかも・・・)

新しいOリングを付けグリスを塗ったプッシュロッドを組み込んだあと、スプリングシートとスプリング、それを固定するカバーを入れ、スナップリングで固定するのだが、この固定カバーがくせもの。
根元部外径の小さい固定カバーがキャリパーの中で遊んでしまい、圧縮するために必要なセンターがなかなか出ない。
それに、整備書には、「プレスを使ってスプリングを圧縮すること」、とあるが、プレスでこれをやると、固定カバーの足が底付きした時の感覚がつかめず、圧縮し過ぎて変形させてしまうし、固定カバーのセンターがずれたまま圧縮してしまうと、これまた段差部に当たって変形してしまう。
おまけに、やっと挿入できたと思ったら、プレス自体のロッドが邪魔して、スナップリングプライヤが入れられない。
これじゃ一体、どうやって作業するのか?

プレスでの幾度となく作業を繰り返したのち、ふと思いついてギヤプラーとソケットレンチのコマを使ってみたら、すぐ出来た。
ギヤプラーなら、締め込みは手の力で充分なので、固定カバーの底付きもすぐわかり、圧縮途中での位置修正も簡単。
スナップリングは、スプリングの圧縮を始める前に、予めギヤプラーの軸にテープで仮止めしておく。


組みあがったキャリパー。
パッドは、左右輪で減り具合がだいぶ違っていた。 ピストンの戻りが悪かったのが原因か。
この際なので、新品を組んだ。
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